キトのMLB雑記

MLBに関するネタをブログで紹介していきます。プロ野球にはない魅力を紹介していければと考えています。

マリナーズがまた主力放出へ!メッツとのトレードが合意間近に

f:id:quito_mlbdiary:20181130171238j:plain

フランチャイズの中心選手でもあるディアズとカノ

マリナーズGMジェリー・ディポトは、今オフロスターを「リ・イマジネーションする」と述べており、主力選手も含めたロスターの大幅な刷新を試みています

オフシーズンに入って早々マイク・ズニーノとジェームス・パクストンをトレードするなど、その姿勢は非常に明確です。

そんな中、チームの中心的な存在であるエドウィン・ディアズとロビンソン・カノがメッツにトレードされる見込みであることをジョエル・シャーマン氏が報じています。

 

 

 既にトレードの大枠は決まっており、成立は時間の問題とされています。

 

トレードの概要

ディアズとカノについて

マリナーズはこのトレードで、エドウィン・ディアズロビンソン・カノマリナーズに放出します。

 

トレードの中心は、エドウィン・ディアズです。マリナーズでクローザーを務める24歳の選手。今シーズンは両リーグ最多の57セーブを記録し、マリアノ・リベラ賞(最優秀リリーフ投手賞)を受賞しました。

使用する球種は100マイルに達する速球と90マイル付近のスライダーのみで、通算奪三振率は14.2と打者を圧倒できる能力を持っています。

今季マリナーズポストシーズン争いに食い込めたのも、ディアズの力によるものが大きいです。得失点差が‐34ながらも、89勝挙げれたのはクローザーの力で接戦をモノにできたためです。セーブ失敗はわずか4つしかありません。

これだけ力を持った選手ながら、クラブ保有期間は2022年までという、超優良物件です。

 

もう一人の選手は、36歳のロビンソン・カノです。

二塁手でありながら300本塁打を記録している、球界でも有数のスーパースターです。日本人でも名前は耳にしたことはあるのではないでしょうか。

故障にも強く、2007年から12年連続で150試合出場という鉄人っぷり。昨年度は禁止薬物の使用で出場停止処分を受けたことも話題になりました。

現在36歳ですが、成績はさほど衰えていません。今期も80試合で打率.303/出塁率.374/長打率.471、OPS.845とハイレベルな数字を保っています

カノは2023年まで1億2000万ドルの超大型契約が残ります。契約最終年カノは41歳であり、最後の数年は焦げ付く可能性が高いものとなっています。この点がネックになり、マリナーズディアズをパッケージ化することで放出を試みています

 

メッツの交換選手

メッツは4人の選手を交換要員とするとされています。

最もメッツにとって痛手となるのは、ジャレッド・ケレニッチです。まだ19歳の選手で、昨年度のドラフト全体6位の有望株。MLB Pipelineにも全体62位でランクインされています。

 

もう一人の若手であるジャスティン・ダンは、2016年1巡目指名の投手。今期はAAまで昇格し、マイナー通算防御率は3.59です。

 

これらのプロスペクトに加え、メジャーレベルではジェイ・ブルースアンソニー・スウォーザックが交換要員となる見込みです。

 

メッツは2人のドラフト1巡目指名選手を放出することになるので、それなりの代償を支払うこととなります。カノの大型契約を引き取ることになるので、ブルーズやスウォーザックを放出してバランスを取っているのではないかという印象です。

 

マリナーズは再建モード突入か?

リ・イマジネーションの真意とは

シアトル・マリナーズは長らくポストシーズンに進出していません。しかし現在の戦力は微妙で、ファームもメジャー最低水準にある為、来シーズンもポストシーズン進出は厳しいのではないかという評価が大半です。そのため、ロイヤルズやタイガーズのような「再建期」に突入するのではないかと予想されていました。

 

マリナーズのディポトGMは、ロスターを「リ・イマジネーションする」といった表現を使い、再建を行うことを否定してきました。しかし、実際には再建に近いような状態に突入するのではないかというのが個人的な見解です

今回交換要員となっているプロスペクトのケレニッチはRok、ダンはAAまでしか昇格していません。つまり、すぐにメジャーレベルで戦力として期待するのは難しく、育成に少なくとも数年はかかる見込みです。

来季から再び勝負をかける意向であるのならば、よりメジャーレベルに近く即戦力である選手を取ることが自然です。にもかかわらず、メジャーレベルではない有望株を獲得しています。

 

ディポトGMは再建を否定しながらも、実際には再建に近いようなトレードを繰り返していくのではないかといった印象です。

 

トレードが成立次第、情報を更新していきます。